2024.1.21

『PERFECT DAYS』観た。そもそも平山はあえてトイレの清掃員という職に就きミニマムな暮らしを選んでいるという設定で合ってるんだろうか(あの清潔感、何千円もするフィルムカメラの現像、めちゃ安そうというわけでもない行きつけの飲み屋、非日常的な紫のライト、高級車で姪っ子の迎えにくる妹)。姪っ子の名前はニコだし再会の様子からしてもあの兄妹は仲が良かっただろう。他の人の感想を読んでないからわからないけど、今は老人ホームで暮らす恐らくかつて厳格であっただろう父親がいて彼らとは生活や暮らしへの向き合いが合わなかったから裕福な家を出てあえて今の暮らしにたどり着いたという感じなのかな。制作背景がかなり微妙で冷めるけど単純にヴェンダースの目に映る日本が観られるのはよかった。というかどうしても近所ポイントが加算されてしまう。ヴェルヴェッツが流れる中うちのアパートが一瞬映ってあがった。出勤があんなに美しいはずがない。相変わらず中年(老年)男性の物語なのに、度々訪れるドライブのシーンを待っちゃうしやっぱり良い。お金に困っていなければ、死期が近ければ世界をあんな風に見られるのかもしれないと思うとずるい。あの肌ツヤで学があり無口だけど小粋なひとり暮らしの老年トイレ清掃員というファンタジー。あの優しい感じ既視感あるけど思い出せない。ユロー伯父さん的なコミカルさとも違う。2000年以降のヴェンダースの映画観たことないからわかんないけどこれはちょっと牧歌的すぎてウザさすらある。安全と言われてる日本でもさすがに家の鍵は閉めます。